2021年01月26日

オンコマインDx Target Test マルチ CDxシステム一時供給停止

 昨夜受講したwebinerで、「オンコマインDx Target Test マルチ CDxシステム」の便利さを再認識したところだった。

オンコマインDx Target Test マルチ CDxシステム一時供給停止
(サーモフィッシャーサイエンティフィックライフテクノロジーズジャパン株式会社からの通知文書より抜粋)


 文字通りone-fit-allで、適正に検査ができれば(提出標本の質を保つのは簡単ではないのだが)、METエクソン14スキップ変異以外の保険診療上必要な遺伝子異常検索は、本検査のみで賄える。
 
 受講したみなさんは、これから頑張って大きな生検組織をとって、きちんと処理をして、本検査を積極的に使うんだろうなと思っていた。
 その矢先のこの通知である。
 日本臨床腫瘍学会、日本肺癌学会を通して、サーモフィッシャーサイエンティフィックライフテクノロジーズジャパン株式会社から通知が来た。



 この度、弊社のオンコマインDx Target Test マルチ CDxシステム(オンコマインDxTT)の供給が一時停止に至りましたことをご報告申し上げます。今回のオンコマインDxTTの供給停止につきまいては、本品のクオリティーチェックにおいて問題が検出されたことに起因しております。
 これにより外注先検査センター様の当該検査受託につきましても、一時停止となる見込みです。
 供給再開に向けて総力を挙げて取り組んでおりますが、供給再開時期につきましては、早くとも2021年2月15日以降となる見込みです。


 なかなかうまくいかないものだ。
 当面は、EGFR→ALK→METエクソン14スキップ→ROS1→BRAF等々、各担当医の判断で優先順位をつけて個別の変異検索検査を進めるしかないだろう。


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