2017年07月16日

ALK陽性肺がんにALK阻害薬が効かなくなったらどうするか

 ALK陽性肺がんの患者さんからご相談があった。
 診断がついてからALK阻害薬を順次使用して、現在は治験中のLorlatinibを使っているとのこと。
 ただし、治療効果が鈍りつつある様子。
 
 ALK陽性肺がんは、治療が効かなくなった際の耐性化機序が多彩だ。
 そして、その耐性化機序によって、次に使うべき薬がかわってくる。
 残念ながら、各患者の耐性化機序を明らかにして、つぎの治療に生かす、というところまで、実地診療は追いついていない。
 そんな中、今ならどんなことが出来るのか、考えてみた。

1)耐性化機序を明らかにするために再生検をして、ALK融合遺伝子検査をやり直す
 保険適応外のPCR検査やLC-SCRUM、OncoPrime、大学などの研究機関を利用しないと、ALK融合遺伝子の種類までは判明しない
 以下のリンクに示した研究機関なら、実費で(場合によっては再生検でなく、リキッドバイオプシーでも)調べてくれるかもしれない
 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e884316.html
2)耐性化機序がわかったら、それに見合った薬を使う
 もし1)を経て耐性化機序が判明したら、それに見合った薬に切り替えることで、効果が期待できるかもしれない
 Lorlatinibはかなり広範な耐性化機序をカバーするとされているが、Lorlatinib耐性化後のcrizotinibが効いた、という症例報告があり、実際に国内でも同じような現象が確認されているらしい
 crizotinib, alectinib, ceritinib, brigatinib, lorlatinibの交代療法なんて概念が、まことしやかにささやかれているそうだ。
 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e833200.html
 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e904105.html
3)耐性化機序がわからなかったら、一度はpemetrexedを含む化学療法を試してみる
 ALK陽性肺がんには、pemetrexedが高い効果を示すことが知られている
 ALK阻害薬が効きにくくなったとしても、一度はトライしてみたい
 その後に分子標的薬に再トライする、という考え方もありだろう

 ALK陽性肺がんはなんといっても患者数が少ないため、EGFR陽性肺がん、PD-L1陽性肺がんに比べると実地臨床が変わっていくスピードが緩やかだろうと予測される。
 ベストの診療にめぐり合いたいと考えるなら、ときには保険適応外の検査を受けた上で次の診療を模索することも選択肢だろう。


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この記事へのコメント
大変勉強になります。
有難うございます。

私的には生検を受けて欲しいのですが、
標準的なアリムタ等の治療を
4年間一度も受けた事がないので
その治療にトライしてから、
次の治療に移る時に
生検でも良いとのでは?との
提案でした…
まだ回答はしてません…
アリムタは、
仰る通りALKの人には良く
効くお薬と言われてました。
副作用も穏やかだとか…。

ですが、DNAチップ研究所に問い合わせて可能であれば生検をする方向で検討してみます。このご提案も何かの縁、やれる事は積極的にやってみます。

あと、私が様々なブログを拝見していて
感覚的な話ですが、分子標的薬の前に
標準化学療法を実施した方は高い確率で
その後の分子標的薬が長期に良く効いている様に感じます…。
私的には、アリムタ→他の分子標的薬、または既治療の分子標的薬を再度試してみたいと考えています。

いつも本当に有難うございます。
Posted by さくら。 at 2017年07月16日 13:11
さくら。さんへ
 コメントありがとうございます。
 化学療法を実施した後に分子標的薬を使用した人は、その後の分子標的薬が長期によく効いている・・・そうかもしれません。私が経過観察している方の中にも、そんな方がいらっしゃいます。ただ単に、長期生存している方のことが印象に残っているだけかもしれませんが、確かにいらっしゃいます。使える薬を使い切る、という点で、この辺で一度化学療法にチャレンジするのは前向きな選択です。
Posted by tak at 2017年07月18日 12:48
気管支内視鏡による生検を21日にしました。初体験でかなりキツそうでしたね。主治医はアリムタ、アバスチン、カルボプラチンの治療を考えている様で、生検の結果も気になりますが私も標準治療でいい様な気がします。生検は現状把握で標準治療以降のバックデータと言う感じで捉えている様です。私的にもキートルーダ等も気になりますし…。明日の診察では恐らく治験薬は再増悪で終了となると思います。納得の行く治療ができる様に頑張ります。
Posted by さくら。 at 2017年07月23日 13:45
さくら。さんへ

 コメントが遅くなって済みません。
 気管支内視鏡検査を受けられたとのこと、今回が初めてだったんですね。
 ときおり書き残していますが、免疫チェックポイント阻害薬はできるだけ温存するように(もうこれ以後は分子標的薬は使わない、というくらいの時期まで待ってから)してください。とはいっても、この時期を見極めるのはなかなかに難しいでしょうね。少なくとも、主治医とよく話し合ってから、双方納得の上で使うようにしてください。おしなべて、ドライバー変異のある患者さんには免疫チェックポイント阻害薬は効きにくいようですし、免疫チェックポイント治療後に分子標的薬を使った場合には、難儀な有害事象が出やすいようです。
Posted by tak at 2017年07月31日 23:18
お返事ありがとうございます。
8/1からアリムタ、アバスチン、カルボプラチンの治療開始しました。
8/4には退院したのですが、倦怠感が酷く
今日も完全にダウンしてます…
食欲も殆ど無く、体重も4〜5キロ減。
かなり心配してるのが…
入院前から胸膜炎の症状だと思いますが、胸痛があり治療を始めてから症状が
緩和されていない事が非常に心配です。
咳はないですが…入院前のレントゲンでは
水はそんなに溜まって無かったのですが…入院前の血液検査ではKL6は4000越え…
CEAは5〜6ぐらいだったので間質性肺炎
かもでしたが、生検結果、CT、CRPは0でがん性と確定。妻の場合KL6が状態判断材料になると言われました。少し動揺してますが見守る事しか出来ません…。
主治医からは1週間くらいで痛みは無くなるよと言われましたが…
発病して以来こんなに調子が悪い妻を見るのは初めてで…嫌な予感しかしませんが
諦める事なく1つ1つ丁寧に治療&サポートして行きます。
Posted by さくら。 at 2017年08月06日 12:26
度々すいません。

本日、急遽病院へ行ってきました。
かなり、覚悟を
決めて行ったのですが…
レントゲン結果、改善してました。
ほっとしました。
胸水はそんなにないけど…
胸水が揺れて痛いのか???
良くわかりません。
ロキソニンで十分対応出来ているので
暫く様子見です。
ALKの人はアリムタ、アバスチン、カルボプラチン が良く効くなぁ…と主治医も
仰ってました。

妻はまだまだ副作用が辛そうですが
効果があったので、頑張れると
思います。

食べれないので、点滴で栄養補給して
帰ります。

お騒がせしました。
Posted by さくら。 at 2017年08月07日 13:58
さくら。さんへ
 コメントありがとうございます。ALK肺癌にアリムタが効きますし、胸水貯留にはアバスチンが効きますし、現時点での治療選択としてはベストの組み合わせではないでしょうか。消化器症状が辛いとこの時期は脱水が気になりますが、OS-1や麺類、フルーツなどを上手に摂取して(昨今は、化学療法中にお勧めのお食事レシピ本なども書店に並んでいるようです)、治療開始最初の7-10日間を乗り切りましょう。開始から10-14日目あたりでは、発熱に注意してください。白血球減少・感染を来しやすいので、37度台後半の発熱が続くようなら担当医に電話相談してください。
Posted by tak at 2017年08月08日 13:17
お返事ありがとうございます。
徐々にではありますが
食欲も少し出て来ました。
仰る通り白血球は2350(6日目)
でしたので、気を付けます。
良く効いてくれてますので、
主治医も6日目での効果としては
予想以上のレスポンスだと…
嬉しい限りです。
生検の詳細結果がまだ出ていない様でしたので、今度詳しく聞いて今後の参考に
して行きます。

お返事頂けると、本当に
励みになります。
ありがとうございます。
Posted by さくら。 at 2017年08月08日 22:14
度々申し訳ありません。
胸痛が全く良くなりません。
右肺がツッた様な感覚で痛むそうです。
レントゲンは改善していましたが
痛みは改善しません。
酷くなる事もなく痛いままの様です。
もし、何か思い当たる節があれば
お返事頂けると有り難いです。
Posted by さくら。 at 2017年08月11日 18:17
お久しぶりです。
アリムタ、アバスチンの維持療法も
そろそろ耐性が出て来てる様です。
(標準開始から244日)
先日のCTで磨りガラス陰影が若干では
あるものの増加。しかし風邪を引いて
いた点や血液検査は問題ない事を踏まえると現状維持と言えるが、大きく息を吸うと胸、背中につった様な痛みがある点が
本人は進行している気がする様です。
その違和感は日々酷くなる訳ではなく
2ヶ月前からずっと変わらない感じ
だそうです。維持療法継続するけど、
次の準備は考えましょうと言う事で、
①アレセンサリチャレンジ
②ジカディア
③ジェムザール
④免疫チェックポイント(治験)
※ブリガチニブの治験は満員。
まずは、主治医の提案で
行こうと思います。
Posted by さくら。 at 2018年04月01日 17:13
さくら。さんへ

 コメントありがとうございます。維持療法は、治療も効果も維持するのが目標、という方に考えておくといいでしょう。維持療法を受ける期間が長ければ、その分次の治療選択が温存できますし、新薬に出会うチャンスも広がります。一方で、こうなったら次の治療に進みましょう、という基準を、担当医と予め決めておくことも大切です。まだ行ける、まだ行けると維持療法を引っ張っているうちに、次の治療へのタイミングを失ってしまうこともあります。この辺のバランス感覚が難しいですね。
 ドライバー遺伝子異常のある方には、免疫チェックポイント阻害薬はあまりお勧めしません。使うなら、今後はもう分子標的薬を使わない(これまでの治療経過で使い切ってしまって、rechallengeも行わない)というくらいの時期になってから、初めて考えます。あくまで私の個人的考えとしてお受け止めください。
Posted by tak at 2018年04月05日 11:52
はじめまして。

ROS1遺伝子変異の患者です。
ステージ4、胸水、心嚢水、リンパ管症、脳転移は疑い。
これまで1STでカルボプラチン、アリムタ、アバスチンで1年半、
2NDでザーコリを6カ月使用して薬物耐性。PSは0か1。
3rdラインを2択で検討中です。

①海外でザーコリ耐性後対象のローラチニブの治験を受ける。
②国内でジカディアを適応外使用してもらう。

(現在、ローラチニブの治験が、ジカディアを使った後でも受けられるか先方担当者に確認ですが、返事に時間がどれだけかかるかわかりません。)

どちらを優先すべきか、耐性化機序のことも含め、悩んでいます。
ローラチニブはある程度広範な耐性化機序をカバーするとお聞きしましたが、ジカディアはどうなのか。

ジカディアを先に使い、ローラチニブを後に使うという順番が、
2つともを奏効させるためには有効な順番だと考えられますか。

アドバイスをもらえると光栄です。
Posted by アップル at 2018年04月06日 16:56
アップルさんへ

 コメントありがとうございます。
 ROS1融合遺伝子陽性。
 胸水貯留、心嚢液貯留、がん性リンパ管症あり、脳転移疑いのstage IV。
 1st line:カルボプラチン+アリムタ+アバスチンで18か月
 2nd line:ザーコリで6ヶ月
 さあ、3rd lineは・・・、ということですね。
 タフな質問です。
 それも、記載された内容から、かなり下調べをされてからのご質問と拝察します。
 あまり参考にならないかも知れませんが、回答します。

① 海外でザーコリ耐性後対象のローラチニブの治験を受ける
 ネットで調べてみたところ、イタリアで臨床試験が走っているようですね。
 https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03439215?cond=ROS1&rank=8
 韓国や台湾といった近隣国での治験参加に比べると、ややハードルが高い気がします。
 ジカディア使用後に参加可能なのかは、ネット上では調べきれませんでした。
 一方で、ちょっと調べてみたところ、ザーコリ耐性となった患者さんの耐性機序を調べて、効果が期待できそうなローラチニブを使ったら効いたよ、っていう症例報告がありました。少なくともこの患者さんの耐性機序では、ジカディアの効果は期待できないということが分かっていたようです。
 Clin Cancer Res. 2016 Dec 15;22(24):5983-5991.
 少なくとも、本論文の出どころであるFrance, Gustave Roussy Cancer Campusには、耐性機序を確認して治療につなげるノウハウがあるということでしょうね。
 
② 国内でジカディアを適応外使用してもらう
 まず、ザーコリ耐性化後のジカディアの効果を検証した臨床試験は、ササッと調べた限りでは見つけきれませんでした。
 ROS1陽性肺がんに対するジカディアの効果を検証する試験が、韓国で継続中のようですが、こちらも治療歴については特に指定されていません。
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT01964157?cond=ROS1&draw=3&rank=28
 
 現在お世話になっている施設が、どのくらい国内外の治験へのアクセスへ協力してくださるかにもよると思いますが、LC-SCRUM JapanのHPを見たところ、Entrectinibの治験が現在も募集中でした。
http://www.scrum-japan.ncc.go.jp/lc_scrum/related/ntrk123_ros1_alkstartrk-2/index.html
 ただし、既治療患者さんが参加できるかどうかは分かりませんので、興味があれば問い合わせてみてはいかがでしょうか。

 治験うんぬんは考えない、耐性機序も考えない、ということになれば、脳転移巣の移行が極めて良いとされるローラチニブを優先して使いたいですね。
 
 かなり適当なコメントになったかもしれませんが、参考になれば幸いです。
 
Posted by tak at 2018年04月06日 19:14
丁寧なご返信ありがとうございます。
(ローラチニブの治験はジカディア使用後は参加不可でした。)

確かに、ROS1でも耐性機序が調べられればベストですね。
それによって取るべき選択も変わりそうなので、
日本でも調べることができるのか主治医と相談してみようと思います。
Posted by アップル at 2018年04月09日 09:01
お返事ありがとうございました。
昨日の診察で微妙に画像変化が
見られたので、治療変更になりました。
まずはアレセンサリチャレンジ、
3週間後効果判定で駄目なら
ジカディアにします。
アレセンサリチャレンジのエビデンスは
殆ど無い状態ですが、ブログ友の方では
しっかり効いている方もいます。
何とか効いて欲しいです。
Posted by さくら。 at 2018年04月18日 05:49
アレセンサのリチャレンジを開始し
3W後のレントゲンでした。
結果は「効果有り」。
主治医もレントゲンでもはっきり判る程
効いてると、言ってもらえました。

服用して3日後には効果を本人も
感じていた様で、3Wで咳が減り、胸痛も
ほぼ気にならないまで、改善。
とても調子が良い様です。
次回診察も約2ヶ月後で良いとの事で
とても嬉しく思っています。

ただ、マーカーのCEAとCYFRAが若干増加傾向だったのが気掛かりでしたが、
前回の治療時も薬の効き始めは始めは
マーカーが何故か増加傾向でしたので、
あまり気にしなくて良いと主治医も
言ってくれました。

エビデンスがない治療に突入してますが、
とにかく身体に良い事を沢山して
過ごしたいと思います。
Posted by さくら。 at 2018年05月09日 22:32
さくら。さんへ
 
 おはようございます。このところお返事もままならずでスミマセン。多忙で、学会見聞録すら書けない状況です。このところ、ALK関連の報告はひと段落した感があり(アレセンサ関連の報告が一通り終わったのが一里塚だったように思います)、LorlatinibやBrigatinibといった第3世代の薬の知見が出てくるまではもう少し時間がかかりそうな気がします。
 アレセンサのリチャレンジ、うまく行っているようですね。ALK阻害薬はそれぞれ、微妙に効き方が違うので(各種の耐性変異に対してどのALK阻害薬が有効なのか、という話題は、学会のたびに取り上げられています)、今国内で使える薬を取り回しながら次の展開を待つのが吉でしょう。アレセンサやジカディア、Lorlatinibが効かなくなった後にザーコリが効く、なんてこともあり得るので、あきらめない姿勢が大切だと思います。
Posted by tak at 2018年05月10日 08:13
※誰かの参考になればと思い書きます。
アレセンサのリチャレンジ…
5ヶ月で耐性…。
その後、ジカディアは効きませんでした。
ジカディア…噂通りの強烈な副作用…。
20日間は無理して飲みましたが…
胃腸系がかなりのダメージ…。
恐らくですが、間質性膀胱炎を
発症したらしく1ヶ月以上下腹部の
痛みに苦しめられています。
産婦人科も受診しまたが問題なし。
がんセンターでも検査はしましたが
原因がよくわからず…
膀胱炎だろう…でした。
間質性膀胱炎は
ネットでの調べた自己診断です…
これも全て症状が当てはまる訳では
ありません。
ジカディアは本当に飲める人か少ない
薬だと思います。5錠を3錠にして
服用していたのにもかかわらず…
この結果…。5錠はあり得ないと
思います。知ってる範囲でも
皆、服用を断念してます。

現在の治療はついに
免疫チェックポイント阻害剤。
テセントリク です。
ですが……
#1から18日経過してますが
効いてる様子は全くありません。
効果が現れるまで時間が掛かると
言う事ですが……、
SpO2を毎日計ってますが、
間違い無く低下しています。
息切れも凄いです。
21日目の検査であまりにも
悪化していれば断念です。
効果判定は#2までは、やりたいと
主治医は言っていましたが、
本人の体調が悪化しているをの
見ていると無理だと思います。
次はドセだと思いますが、
2w前に針生検を実施しましたので
その結果次第ではありますが…。
いよいよ…
辛い状況になってきました。
今月で丸5年経過。
他の患者さん、ブログの方……
この辺から力尽きる傾向あり。
生存率は伊達じゃないと思う。
もう、ダメかな……。
Posted by さくら。 at 2018年10月29日 09:56
さくら。さんへ

 コメントありがとうございます。
 テセントリク、効くといいのですが・・・。
 明らかに体調が悪化しているようなら、無理に続けない方がいいでしょう。
 私の患者もそうでした。

 ドセタキセルを使うなら、ラムシルマブも上乗せしてジーラスタ併用で、というのも一つの選択肢かも知れませんね。
 もし検査体制が整っているなら、再生検して耐性機序を調べて、それにあったALK阻害薬への変更、というのができるといいのですが・・・。
Posted by taktak at 2018年11月07日 23:03
コメントありがとうございます。

テセントリク、全く奏功せず…。
11/2から緊急入院。
11/3からタキソール 週1毎週投与コース。
11/8レントゲン結果、口頭ですが悪化は
していないとのこ事。
11/9タキソール 2回目やります。
レントゲンはかなり全体的に白く
呼吸困難。酸素は寝ている時は1L、トイレなどの移動時は4Lに。
背中の痛みの為、オプソを今日から服用し始めました。
動く事もままならないです。
この週間で暴走し始めたガン。
先週は出勤してましたからね…。
テセントリクのせいもあると思います。
針生検もやりましたが、有益な
遺伝子変異は見つからず…
ジカディア服用時から出てる
下腹部の謎の痛みもあり
見ている方が辛いです。
この頃はレントゲンも少し白い
程度だったのですが…。

私もパニック状態です。
次治療はどうなるのか?
手詰まりなのか?
毎日、涙です。

とにかく、支えます。
Posted by さくら。 at 2018年11月09日 09:23
さくら。さんへ

 コメントありがとうございます。お気持ち、お察しします。現在の病状ががんの進行によるものなのか、薬の副作用によるものなのかで対応の仕方が変わりますが、経過からすると前者と判断されているのでしょうね。
 お力になれなくてすみません。
Posted by tak at 2018年11月16日 19:54
ご無沙汰してます。
記録を残して見ようと思います。
昨年11月に緊急入院し、タキソール分割投与、
アレセンサ再々投与、アレセンサ+アリムタ、
ローブレナ、アレセンサ+TS-1…と
この半年でこれだけの治療実施。
昨年11月〜12月中旬まで入院してましたが
それ以来は外来でなんとかなってます。
が、現在のアレセンサ+TS-1が1ヶ月半ですが
微妙な状態になって来ました。レントゲンは
微妙で現状維持かも?的ですが…
CEAが上がり続けています。現在46(昨日)
肺の状態はあまり良くなく、
レントゲンもかなり白いです。
酸素は平常時98%ありますが、
動くと直ぐに息切れです。
この先の治療は、主治医が検討する
との事ですが…素人でもかなり
選択肢が無いのが分かります…
針生検もやりましたが、
有効な変異も見つからず…
ゲノム治療も話しましたが、
肺の状態が悪いので、怖くて生検は
出来ない…かな…とか。
これまでの治療は下記。
①ザーコリ
②アレセンサ
③ローブレナ(治験)
④カルボプラチン×アリムタ×アバスチン併用
⑤アリムタ×アバスチン併用
⑥アレセンサ(2回目)
⑦ジカディア
⑧テセントリク
(ここで一気にがん細胞暴走)
⑨タキソール分割投与
⑩アレセンサ(3回目)
11 .アレセンサ×アリムタ 併用
12.ローブレナ
13.アレセンサ×TS-1

もう新しい治療方法はないので
再チャレンジか、免疫系…
治験は受けれないとの事…。

どうなるんでしょうか……
Posted by さくら。 at 2019年05月10日 12:24
さくら。さんへ

 コメントありがとうございます。
 PSとやる気次第ですが、ドセタキセル+ラムシルマブは検討されましたか?
 ビノレルビンは?
 
 ・・・ただ、これだけ濃厚な治療歴があると、もはやエビデンスに基づく治療云々の話ではなくなります。
 自費でGardant 360の網羅的遺伝子解析を受ける、なんて選択肢もあるかもしれません。どのようにアクセスするか、結果をどう解釈して治療に活かすかが難しいですが、さしたる根拠もなく薬の手を変え品を変え、よりはまだ見通しがあります。
Posted by tak at 2019年05月10日 17:50
お返事ありがとうございます。
仰る通りだと思います。
アレセンサ+※※※※と言う治療が
軸になっています。
アレセンサはずっと効果あると言うか、
進行を遅らせてくれているのは明らかで、
主治医もアレセンサはやめられない
との事。

ただ…もうそんなに残されてはないですね。
PSも良くはないですし…。
免疫系は恐らく効果がないですし。

民間を含めリキッドバイオオプシーは
何度か問い合わせメールや電話を
しましたが、良い回答を貰った事がありません…
検査を実施してくれませんね。
scrum Japan は何なんでしょうか?
程の良い事がWebに載ってますが…
今回も一応問い合わせはしてみます。

罹患して5年6ヶ月…
悔しい…日々です。
Posted by さくら。 at 2019年05月11日 09:39
さくら。さんへ
 
 アレセンサはやめられない、その気持ちはわかります。毒性が軽いので、やめて後悔するよりは続けておきたい。進行を遅らせていそうなので、たとえ病状が進行していても続けたい。分子標的薬を使っている患者さん、ご家族、医療従事者の誰もが、共感する境遇でしょう。
 「がん医療の均てん化」という言葉が語られるようになって久しいですが、むしろ時代を追うごとにその理念とは逆行した状況になっています。ゲノム医療、ゲノム医療と言われてはいますが、次世代シーケンサー解析に代表される網羅的遺伝子解析は結果の解釈が難しく、個人情報保護や生殖細胞系変異の取り扱い問題もあり、一般化しにくいようです。ゲノム医療拠点病院が整備される見通し、ということは、そこにアクセスできない患者さんはその治療を受けられない、ということです。最近知り合いの医師が地元に帰って仕事を始めましたが、地元の人に免疫チェックポイント阻害薬を使ってあげられないと嘆いていました。以前より、抗悪性腫瘍薬を使用する上でのハードルは高くなっています。治療の効果・毒性管理面もさることながら、やはり検査・医薬品価格の高騰が背景にあるのでしょう。
 SCRUM-Japanも然りです。参加可能な施設を受診するハードル、腫瘍検体採取のハードル、何らかの遺伝子異常が見つかった際にその臨床試験にアクセスするハードル、地方の私立病院で仕事をしていると、そんなたくさんのハードルに阻まれて参加を見合わせることは多く、ことに最後のハードルは高いです。ですが、運営する側は、そんなハードルを運よく乗り越えられる患者さんにだけでもよりよい治療を提供したい、という一心で取り組んでいるわけで、もともと万人向けのものではないということを理解する必要があります。
 PSが悪化すると、治療選択肢は少なくなります。今後の治療スケジュールを担当医の先生とよく相談されてください。
Posted by taktak at 2019年05月14日 17:32
アレセンサ×TS-1は2ヶ月で終了しました。
昨日より、アレセンサ×ビノレルビンです。
正直、かなり治療法などが手詰まりの様な
気がします。主治医もビノレルビンは
100人の医師に聞けば80人はそれやるの?
と言うかもだけど……と

現在PSは2だと思います。
そろそろ緩和ケアがチラツキます。
本当につらいです。
望みは捨てませんが治療が続けられるか、
免疫系のお薬とアレセンサの併用は
有りだけど…テセントリクで
がん細胞が大暴走してしまった
経緯があるので、恐らく
最後の最後の賭けか、
やらないと思います。
Posted by さくら。 at 2019年06月25日 12:28
さくら。さんへ

 コメントありがとうございます。お返事が遅くなりすみません。このところ季節はずれの多忙さで、ほとんどブログをケアできていませんでした。
 アレセンサ+αの治療となると、もはやあれこれとコメントできない領域にまで来ている感があります。エビデンスなんてないはずですが、そんなことを言い始めると何の治療も出来なくなってしまいます。エビデンスがないから治療終了、と割り切れるほど、人の命って、軽くはないですよね。
 免疫チェックポイント阻害薬を使うのなら、最後の最後ですね。それよりもクリゾチニブのリチャレンジなんかの方が気が利いているかもしれません。6月から「オンコマイン Dx Target Test マルチCDxシステム」が一般臨床で利用可能になったようです。デリケートな話なので詳しいことはいえませんが、もしかしたらALK阻害薬に対する耐性がどのような形で出ているのか、本検査を受けるとなにか情報が得られるかも知れません。

https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/about-us/news-gallery/release/2019/pr060319.html
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2019/0227/index.html
Posted by taktak at 2019年07月04日 22:55
いつもありがとうございます。

アレセンサ×ビノレルビン
2クール目。 若干ですが効果あり。
酸素は95〜97くらいです。
歩行は相変わらず生活できる
最低限のレベルしか出来ません。
自分で車に乗って出かけたりも
出来ますが、中々歩けませんね。

ザーコリのリチャレンジは
試してみたいですね。
主治医には相談してみますが…
ザーコリはあまり信用して
ないんですよね……

ゲノムをいつやるか…
主治医も今やっても恐らく
治療には結び着かないと言ってます。
私もそう思います…。
情報が先行して中身がない
様な気がしてます。
ずっと未来には良い治療に
なってるのでしょうね。

最近、ALKの治療法は
新しい情報が全くなく
残念な限りです。
Posted by さくら。 at 2019年07月13日 12:03
お久ぶりです。
アレセンサ×ビノレルビンでずが、
100日程、効果ありでしたが…
薄れて来ました。
まだまだ前向きに頑張っています。
ザーコリリチャレンジを
次回リクエストしようと思います。
どうなるかわかりませんが店
若干名リチャレンジしてる方も
おられ、1年位奏効された様です。
何かご存知の情報あれば、
ご教授頂けませんか?

主治医はザーコリに後ろ向きですが、
チャレンジしてみるつもりです。
ビノレルビンからの薬の変更も
間質性肺炎が心配と言う事で
苦慮されています。
体力も心配なのだと思います。
Posted by さくら。 at 2019年10月15日 17:17
追記。
主治医の提案は…
① ジェムザール
②カンプト
③アムルビシン
④ドセタキセル+サムライザ
どれもアレセンサと組み合わせて…と
言う事になりそうですが……
Posted by さくら。 at 2019年10月16日 04:11
さくら。さんへ

 こんばんは。
 私なら、第一選択は④、第2選択は①で、②と③は選びません。
 ④より①の方が、毒性やコスト面ではsustainableかもしれません。
 残念ながら、これ以上ご提供できる追加の情報はありません。

1.ザーコリ
2.アレセンサ
3.ローブレナ(治験)
4.カルボプラチン×アリムタ×アバスチン併用
5.アリムタ×アバスチン併用
6.アレセンサ(2回目)
7.ジカディア
8.テセントリク
9.タキソール分割投与
10.アレセンサ(3回目)
11.アレセンサ×アリムタ 併用
12.ローブレナ
13.アレセンサ×TS-1
14.アレセンサ×ビノレルビン

 こうして治療歴を見ていくと、④よりも①の方が、コンセプトとしては新しい治療かもしれません。 
 以前はジェムシタビンは非小細胞肺がん治療の主力といってもいい薬だったのですが、最近ではすっかり使用機会が失われてしまいました。ペメトレキセドが汎用されるようになったからでしょう。でも、ジェムシタビンも、様々な方面でエビデンスのある良い薬です。
Posted by taktak at 2019年11月23日 01:07
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