昨年秋の日本肺癌学会総会で、CheckMate-227試験の日本人サブグループ解析結果が示されていた。
試験全体のデザインについてはあえてコメントを避けるが、結局のところ未治療進行非小細胞肺がんに対するニボルマブ+イピリムマブ併用療法とプラチナ併用化学療法の比較試験と考えて差し支えないだろう。
PD-L1発現の多寡に関わらず、ニボルマブ+イピリムマブ併用療法が生存期間を延長していると考えてよい。
興味深いのは、PD-L1発現と生存期間の関係は、むしろ化学療法群の方が強そうだということだ。
PD-L1発現が乏しくなるほど化学療法による生存期間延長効果は小さくなっている。
ニボルマブ+イピリムマブ併用療法から開始して、化学療法を温存するという戦略があってよさそうだ。
あとはCheckMate9LAレジメンやKEYNOTE-189レジメン等の免疫チェックポイント阻害薬+化学療法との比較で、どれを選ぶかということになるだろう。
同じ日本人サブセット解析同士を比べると、CheckMate-227レジメンとKEYNOTE-189レジメンは甲乙つけがたい。
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