RET融合遺伝子に対する分子標的薬の一角、pralsetinib。
前治療歴がなければ、奏効割合は80-90%程度にも及ぶ。
以前の報告よりも、成績が向上している。
・RET肺がんとpralsetinib
http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e982374.html
→ARROW試験の初期の報告
Safety and efficacy of pralsetinib in patients with advanced RET fusion-positive non-small cell lung cancer: Update from the ARROW trial.
Giuseppe Curigliano et al., 2021 ASCO Annual Meeting abst.#9089
背景:
RET融合遺伝子は非小細胞肺がん患者の1-2%で認められる治療標的ドライバー遺伝子異常である。ARROW試験で得られた臨床データにより、RET異常を有する非小細胞肺がんと甲状腺がんに対する選択的RET阻害薬であるpralsetinibは、米国食品医薬品局に承認された。今回は、ARROW試験に組み入れられたRET融合遺伝子陽性非小細胞肺がん患者に関する最新のデータを紹介する。
方法:
ARROW試験はオープンラベル第 I / II相試験であり、13か国から84の施設が参加した。第II相部分の拡大コホートでは、RET融合遺伝子陽性肺がん患者も含めた。当初、治療歴のない患者コホートには、プラチナ併用化学療法の適応がない患者のみを組み入れていたが、2019年07月のプロトコール改訂においてプラチナ併用化学療法適応の有無は適格条件から削除した。主要評価項目は奏効割合と安全性とした。
結果: